西国郡代拝領 高麗系の国焼きである対州(対馬焼)焼 です。 とても美しい形の呉器茶碗です。 この茶碗は江戸幕府の幕臣であった塩谷大四郎(正義)から拝領したものであります。 塩谷大四郎は江戸後期の文政5年1822～天保6年1835に幕府の直轄地 日田で郡代を務めており、その期間に誰かに贈ったもののようです。 塩谷は赴任地で数々の土木事業や干拓事業を手掛け、地元に多大に貢献し、幕府からもその功績を認められた有能な郡代であったといいます。 西国(日田)郡代は九州諸藩の有力大名の監視に加え、15万石におよぶ幕府領の支配という重責を担う要職です。地元日田では塩谷の徳を偲び、今でも法要が行われています。 この箱には御相料とあることから、酒席や宴席といことを取り仕切ってくれた人へのお礼だったのではないかと思われます。残念なことに頂いた人物などが特定できる箇所は削りとられているので分かりません。 茶碗は高麗系の呉器茶碗の面影を残す美しい姿で、バチ型の高台が優美な姿をさらに引き立てています。 口径124ミリ 高さ85ミリ 大変歴史を感じるお茶碗です。 古いものですから、ご理解を頂いた上でかご検討よろしくお願いいたします。